Windows Vista ソフトウェアコンテスト
Windows Vista RC1と最新ガジェット
TEXT:笠原一輝
 Windows VistaのRC1の配布がマイクロソフトのWebサイトで開始されている。RC1のRCはRelease Candidateの略で、日本語に訳すならば出荷候補版とでもなる。つまり、このRC1は出荷候補版の最初のバージョンという意味になり、いよいよ1月とされる出荷に向けて準備が整ってきた。今回は、β2からRC1でどのあたりが変わったのか、またWindows Vistaの注目機能の1つであるWindowsサイドバー用のミニアプリケーションとして注目されているガジェットについてレポートしていく。
性能と安定性が向上したWindows Vista RC1が正式リリース
 今回リリースされたRC1(ビルド番号 5600)は、最終出荷バージョンとなるRTM(Release To Manufacturing)の候補となるバージョンで、β2の配布以降マイクロソフトに寄せられたフィードバックが反映されている。

 では、RC1ではβ2に比べて主にどのような点が改善されているのだろうか?マイクロソフトのプラットフォーム部門副社長であるジム・オルチン氏は、βテスターに当てた公開レターの中で「RC1では、β2に比べてユーザーインターフェイスの調整、デバイスドライバの増加、パフォーマンスを改善している」と述べている。

 RC1はβ2から基本的な機能に大きな違いはない。実際、オルチン氏の言葉からもわかるように、あくまで細かなユーザーインターフェイスの調整が行われた程度で、新たなソフトウェアが追加されたり、逆に削除されたりということはない。細かな調整とは、例えば、「評価」の項目が整数表示から、小数点も表示されるようになったりなど、メディアセンターのメニュー表示方法が若干変わったりなど、本当に細かな部分に手が入れられた程度だ。

 もっとも大きな変更点としては、処理能力の向上があげられる。Core2 Duo E6700(2.66GHz)、1GBメモリ、GeForce 7800 GTというスペックで、x64版のWindows Vista β2とRC1を比較してみると、βの起動時間が60秒かかっていたのに対して、RC1では41秒と大幅に短縮されている。アプリケーションも同様で、Internet Explorer 7の起動時間はβ2が15秒だったのに対して、RC1では8秒になっている。

 また、アプリケーションの互換性もβ2に比べて改善されており、β2では動かなかったようなアプリケーションも動く例が増えているほか、アプリケーションをXP互換モードで動かす設定をウィザード形式で設定できる“プログラム互換性ウィザード”の機能が追加されている。

 このように、Windows VistaのRC1は、β2に比べて処理能力、アプリケーションの互換性などの点で大きく改善されており、いよいよ出荷に向けて準備が整ってきたという印象だ。今後、Windows Vistaに対応したアプリケーションの開発を行うのであれば、早期にRC1への移行を検討したいところだ。
Windows Vista RC1のデスクトップ
Windows Vista RC1のデスクトップ。基本的にはβ2とほぼ一緒で、違いはほんのわずかだ


Windows標準ベンチマーク“評価” プログラム互換性ウィザード
Windows標準ベンチマークである“評価”は、β2では整数表示だったが、RC1では小数点第一位まで表示されるようになった
プログラム互換性ウィザードを利用すると、アプリケーションをXP互換モードで動かすなどの設定が簡単にできる
Windowsサイドバーだけじゃない、3種類のガジェット
 Windows Vistaには、新たなツールとしてWindowsサイドバーと呼ばれるツールバーが追加されている。サイドバーは、標準でデスクトップの右側に表示されており、そのバーにRSSビューアなどがアクセサリの形で登録されている。

 このサイドバーに登録できるミニアプリケーションがガジェット(Gadget)だ。ガジェットに関する詳しい説明は別記事が詳しいのでここでは省略するが、要するにHTMLやJavaScriptなどを利用したWebアプリケーションのようなものだと考えればよいだろう。

 なお、ガジェットと呼ばれるミニアプリケーションは、何もVistaのWindowsサイドバー用だけではない。マイクロソフトはこのほかにも、Windows Live用のガジェット、Windowsサイドショーのガジェットを用意している。つまり、

(1)Windowsサイドバー ガジェット
(2)Windows Live ガジェット
(3)Windowsサイドショー ガジェット

の3種類があることになる。

Windows Vista RC1のWindowsサイドバー
Windows Vista RC1のWindowsサイドバー。ガジェットと呼ばれるソフトウェアを追加することができる
  Windows Liveとは、マイクロソフトが行っているさまざまなWebサービスなどの総称で、ユーザーは.netパスポートのアカウントを利用してログインすることで、さまざまなサービスを利用することができる。Windows Live ガジェットはそうしたWindows Liveのサービスの一環として用意されているWebアプリケーションで、Internet Explorerの中でミニアプリケーションを実行することができる。

 Windowsサイドショーは、液晶の背面に2つめのディスプレイを搭載しているノートPCで利用できるミニアプリケーション。PCが起動していない時でもPDAライクに利用することができるので、例えばOutlookの予定表をPCを起動しないで確認したりということが可能になる。このサイドショーにもガジェットという形で、新しい機能を追加することができる。

 現時点ではWindowsサイドバー、Windows Live、Windowsサイドショー、いずれのガジェットもそれぞれの専用のものになっており、今のところ互換性はない。しかし、近い将来にはソースコードの共有化やバイナリの互換性を実現するような改良が行われる予定になっており、そちらの動向にも注目したいところだ。

 なお、本コンテストでは、これら3つのガジェットすべてを募集しているので、ぜひ3つのガジェットに対応したアプリケーション作成に挑戦してみていただきたい。
標準で11個が用意されているWindowsサイドバーのガジェット
 Windows Vista RC1のWindowsサイドバーには、標準で11個のガジェットが用意されている。これらのガジェットは、サイドバーに貼り付けたまま利用したり、引き出したりしてWindowsデスクトップ上でも利用することができる。
CPUメーター
CPUメーター
(1)CPUメーター
 CPUメーターはその名のとおり、CPUの負荷とメモリの利用量を表示するツールだ。左側がCPUの負荷を示し、右側がメモリの利用量を示している。タスクマネージャで表示されるものと同じだが、いちいちタスクマネージャを開かなくてもCPUの利用率が一目でわかるので便利だ。
カレンダー
カレンダー
(2)カレンダー
 その名のとおりカレンダーを表示するツール。3つの表示モードを持っており、日、月、年のそれぞれを表示することができるようになっている。当日を表示している場合、カレンダーがオレンジ色の表示になる。
スライドショー
スライドショー
(3)スライドショー
 指定のフォルダの静止画を一定の間隔で順番に表示していくスライドショー。表示間隔は5秒から5分まで指定することができる。画像の切替方法もフェードイン/アウトや渦巻きなどさまざまな方法が用意されている。
ピクチャパズル
ピクチャパズル
(4)ピクチャパズル
 1つだけあいているマスをうまく利用してタイルを動かし、一つの絵を完成させる非常に簡単なピクチャパズル。ちょっとした空き時間の暇つぶしに最適。
フィードヘッダー
フィードヘッダー
(5)フィードヘッダー
 Internet Explorer 7でサポートされているRSSフィードのヘッドラインを表示するツール。IE7でRSSの登録をしておくだけで、ニュースのヘッドラインなどが表示でき便利。
株価
株価
(6)株価
 DOW JONES INDUSTRIAL AVERAGE INDEX($INDU)、NASDAQ COMPOSITE INDEX($COMPX)、S&P 500 INDEX($INX)の3つの株価の指標を表示するツール。それぞれの指標を選択すると、過去の動向をグラフで見ることができる。
時計
時計
(7)時計
 その名のとおり時計。ローカルの時刻だけでなく、海外の時刻の表示も可能。サイドバーに複数登録することが可能であるので、世界時計的な使い方もできる。ちなみに、オプションで秒針を表示させることもできる。
通貨換算
通貨換算
(8)通貨換算
 さまざまな国の通貨を換算することができる。為替レートは、刻々と更新されているデータをインターネット経由で参照しているので、その時点での最新レートで換算することが可能になっている。
天気
天気
(9)天気
 特定の場所の天気を表示するツールなのだが、原稿執筆時点ではサービスが開始されていないためか、天気の表示はできなかった。
付箋
付箋
(10)付箋
 付箋紙のように、ちょっとしたことをメモとして保存しておくことができる。複数のメモを残しておくことができるので重宝する。
連絡先
連絡先
(11)連絡先
 Windows Vistaの標準ツールである“Windows連絡先”に登録されているアドレスを簡単に検索し表示させるツール。アプリケーションを起動するほどではないものの、ちょっと連絡先を調べたいときなどに便利。
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